依存~愛しいキミの手~
ごめんね…圭介。


追い詰めたのは圭介じゃないよ。


自分の弱さだった。


本当にごめんね…。


あんなに大切にしてくれてたのに、私圭介を傷つけることしかできなかった。


ごめんねしか言葉がないよ。


別れたくないなんて言う資格私にはなかった。


渋谷、歌舞伎町、関内、三鷹、桜木町、八景島、江ノ島、代々木…。


色んな所での思い出が溢れ返る。


走馬灯のように出会った頃からの圭介の顔がまぶたの裏に映る。


優しい笑顔が好きだった。


優しい手が好きだった。


圭介の全てが好きだった。


初めて愛してると思えたのが、圭介だった…。


こんな終わり方になって、ごめんね。


愛しい圭介の手を自分から離してごめんなさい。
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