依存~愛しいキミの手~
「なぁ、あすか知ってる?恋は下に心って漢字があるから下心、愛は真ん中に心があるから真心なんだって!」


聡が大興奮で私に言ってきた。


「はははっ」


お店でよく客に言われたことを思い出し、思わず笑ってしまった。


「あすか!」


「ん?」


振り返るとキスされた。


目をつむりながら、頭の中で考える…。


私は聡のこと好き?好き…だけど…恋愛感情なの…?


「クリスマスどうする?」


私が聞くと、夜はイベサーの集まりがあるから昼間遊ぼうと言われた。


私は何も疑わなかった。


クリスマス当日、聡は私と別れた後女と会っていたみたい…。目撃した美奈子と良平から聞いた。


正直、裏切られたことにかなりショックだった。女と浮気してたことは大してショックじゃなかった…。


聡の学校に行き、問いただすと白状したから許した。私の所に返ってきてくれるなら…と…。


聡は見た目通りチャラかった。


女友達は多く、私に内緒で遊ぶことはしょっちゅう。


そんなことを繰り返されてくうちに、私は聡に執着していった。


聡から電話がない日は不安になり、遊ぼうと誘われれば夜中だろうと聡の家に行った。私の側から離れていかないで欲しかったから…。
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