依存~愛しいキミの手~
私はママに会いに行った。


久しぶりに来たお店。ドアの前に立ち深呼吸してから中に入った。


「誰~?」


ママがカウンターから顔を覗かせ、私を見ると目を大きくして止まった。


「お久しぶりです」


頭をさげる私の元にママが駆け寄ってきてくれた。


「あすか…本当に…本当に来てくれたの…」


ママが私の両手を持ち、顔の前で握りしめた。


「あの時は、本当にすみませんでした。…ママと出会って私が変われたんです。本当にありがとうございました」


私は泣きたくなかったのに、勝手に涙が出てきてしまった。


私はまたママのお店で働かせてもらえることになった。


ママのためになりたくて、オヤジに感謝の気持ちも示したくて、無我夢中で働いた。


すっごく充実した気分だった。楽しくて仕方なかった。


楽しいから時間があっという間に過ぎ、4ヶ月がたった。


ネイルスクールの費用が貯まったので9月から通い始める。


昼間はスクールに行き、夜は毎日1時まで働いた。


時間はあっと言う間に過ぎて行った。
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