依存~愛しいキミの手~
沙織との話が止まらなく、いつの間にか横浜のマルイを通り過ぎ、桜木町のジャックモールまで歩いてきていた。


「食べ物屋決まらなくてこんな所まで来ちゃったねぇ」


真ん中を流れる人口の川を見つめて言った。


川はライトに照らされキラキラしている。


「あ、私ワーポー見たかったんだ!」


そう沙織が言ったので、汽車道を通りワールドポーターズへ向かう。


汽車道から見える、みなとみらいの夜景やイルミネーションはすごく綺麗だった。


ワールドポーターズに行くエスカレーターも、イルミネーションで装飾されていた。


「どこもかしこもクリスマス!!まじ寂しくなるし!」


沙織が怒りながら入り口脇の灰皿の前へ行き、タバコに火をつける。


私も一緒にタバコを吸いながら柵に手を付き、みなとみらいの夜景とイルミネーションを眺めた。


冬の匂いがすると、どうしても圭介のことを思い出してしまう。


イルミネーションを見ると、あの幸せだった日を思い出す。


何でも圭介に繋げてるんだなぁ…と、軽く笑いが出た。


美香と優に、圭介のパソコンのアドレスを教えてあげようか?と言われたけれど、連絡する勇気なんてなかった。
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