依存~愛しいキミの手~
「あすか、ネイルのスクールもうすぐ卒業よね?就職先とか決まった?」


お節を食べ終わり、お汁粉を食べている時、ママが私に聞いてきた。


「いえ…。資格のタイミングが合わなくてまだ取ってないんです。4月にあるので、そこで取ってから就職探そうかなって」


湯気のたつ緑茶をすすって言った。


すると、ママは箸を置き私を見つめる。


「私の知り合いのサロンで働く気はない?」


「え!?」


「昔ね、あすかと同じようにネイルスクール通いながら勤めてた子がいたのよ。その子が独立して従業員探してるの」





「あすかのこと話たらぜひ会ってみたいって」


にっこり微笑むママに対し、戸惑いの表情を浮かべる私。


すごく嬉しい誘い。…だけど、私はここまでママに甘えていいのかな…。


「とりあえず気があるなら連絡してみて」


そう言ってママはサロンのパンフレットをテーブルの上に置いてくれた。
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