依存~愛しいキミの手~
少し寝てから、港区内にある美香が通っている産婦人科に圭介と行った。


緊張しながら問診表を書き、呼ばれるまでの間手を繋いで待っていた。


エコーで、赤ちゃんの入っている袋が確認された。圭介と一緒に、プリントしてもらったエコーを見ながら先生が丁寧に説明してくれる。


妊娠6週と言われ、4週間後にまた行くことになった。


銀座で圭介とご飯を食べながらエコーを眺めた。


「これ食ったら家探しに行くか」


圭介が嬉しそうに笑って言った。


美香と優に電話をし、家探しに行くと言ったらちょうどネットで探している所だったと言うので、車でマンションまで迎えに行くことになった。


「ローン通らなかったら安い家またキャッシュか、賃貸でいいよな」


圭介がそう言ったので私は笑って頷いた。


「圭介は戸建てとマンションどっちがいい?」


私は戸建てで明るい日差しの中で生活するのに憧れていた。


「俺は戸建てで育ったから戸建てかなぁと思ってたけど、俺夜いねぇからセキュリティーしっかりしてるマンションの方が安心できる」


「そっか…。確かにそうだね。階段と庭に憧れてたけど、安全考えたらマンションだ」


そう私が圭介に笑いかけた。


「庭いいな。ブランコ置いて子供が遊ぶ姿とか見たいな…。庭つきのメゾネットのマンション探すか」


そんな風に、どんな家でどんな風に生活していくのか2人で夢を膨らませた。
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