依存~愛しいキミの手~
「あ、プリクラ持ってる!?交換しようよ!!」


美香がバッグから缶と鏡を取り出した。


「あ、そのラブボの鏡お揃い!ほら」


私も鏡を取り出した。お互いの鏡を交換して、貼ってあるプリクラを眺める。


ギャルとギャル男ばっかだ(笑)みんな肌が黒い!


…あれ…?


「これってもしかして…」


私が1枚のプリクラを指差して美香に見せた。


「そう、ギャル男時代の圭介(笑)」


「ウケるー(笑)」


私はお腹を抱え爆笑してしまった。


ガングロ。肩に跳ねた銀髪。黒い細かなメッシュ。定番のカラパン。


今の姿からは全く想像できない。


肌と髪だけでこんなに変わるのかってくらい。


「私圭介と4年くらい付き合いあるから今まで色々変化見てきたけど、パンチが1番衝撃的だったよ(笑)」


パンチ!?


あの甘い顔にパンチ!?


想像すると笑えてきた。


「ギャル男圭介に見慣れてたから、今みたいに落ち着いたの見た時驚いたし、みんなに批判されてたんだよ。見慣れると今のがいいけど」


「何で突然落ち着いたの?」


笑いすぎて痛いわき腹を押さえながら美香に聞く。


「さぁ?髪の傷みがヤバいからとか言ってたけど(笑)」
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