依存~愛しいキミの手~
日記を書いているとPメールが届いた。


『今日はお疲れ。また暇な時飯でも行こうな。
携帯も持ってるから、一応そっちの番号も教えておく。
090-****-****』


圭介からだった。


携帯…


私はバッグを漁り、すっかり存在を忘れていた携帯を取り出した。


iモードが出て買ってもらったはいいけど、結局友達はたいていピッチだし通話料もピッチの方が安いから、携帯の出番はほとんどない。


ピッチの料金は自分の小遣いから払うと、親と約束して許しをもらった。


私はさっそく圭介の番号を携帯に登録する。


圭介の番号がまた増えた。


そう思うと、口元が緩む。


当時のメアドは、携帯番号だったので、携帯番号さえ知っていたらメールが送れた。


『今日はありがとう。楽しかった。
実は私も携帯持ってる~(笑)
ゆっくり休んでね』


送信ボタンを押してまた日記の続きいていると、携帯が震えた。


『お前も持ってたの!?早く言えよ…。
また起きたら連絡する。おやすみ』


『おやすみ』


とだけ返信をし、美香の寝ている隣に横になって目を閉じる。


心地よいリズムのユーロビートが、いつのまにか聞こえなくなって夢の中に入っていった…
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