依存~愛しいキミの手~
「いや…私は何もしてないから…」


そう言いながら、目に溜まった涙を指先で拭った。


「年少でのこと話したのお前が初めて…。同じ言葉言われたのと、何か話やすいんだよなお前。
まさか、今まで誰にも言わなかったこと昨日知り合ったヤツに話すとは思わなかった(笑)」


圭介は笑いながら箸を持ち、ご飯を食べ始めた。


私も箸を持ち直した。


吹っ切れた…じゃなくて、受け入れた…だろうな…。


あんなに長い手紙の内容を暗記するくらい、圭介は何回も何十回も読み返してるんだ…。


何か、まだまだ春子さんは圭介の中で存在が大きすぎるんだなと痛感させられた。
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