依存~愛しいキミの手~
「ま、変に意識しないで今まで通りにいれば大丈夫だよ」


美香が私の肩をポンと叩き笑った。


トイレから出ると、優と圭介はランドマークの案内板を見ていた。


「美香、TIFFANY入ってんぞ。指輪見てみよーぜ」


優が美香に優しく笑いかける。


店内に入ると、定番物から新作まで色々なアクセサリーが飾られるショーケースを囲むように、たくさんの人が見入っていた。


私も来ると必ず見るけど、今日は人が多いなぁ。いつもは人いないのに。日曜日ってこうも違うんだ。


優と美香が笑い合いながら指輪を探している。


羨ましい。やっぱりペアリングTIFFANYって憧れるもんなぁ。


「ちょっと時間かかりそうだから、違う所見てていいよ」


と、美香が言った。


私と圭介は店を出て歩き出した。


「あ、ソニプラ見ていい?」


私が吹き抜けから見えるソニプラを指差して言った。


ソニプラに入り、化粧品を見る。


昨日メイクしてもらった時に、初めてピンクのアイシャドウしてすごくかわいかったから似た色を探した。


かわいい!…けど、高いなぁ…。


「あーお前ピンクの方が似合うかもな」


私が手に取ったシャドウを見て言う圭介。


…ちょっと値段高いけど買っちゃおう。


圭介の優しい笑顔を見て、つけた時にまた同じ笑顔が見れるかもと胸が弾んで決めてしまった。


それから、携帯のストラップを探した。フェザーのやつを色違いで2つ選びレジに行く。


「買ってやるよ」


そう言ってくれたのを思いっきり拒否して、呆れる圭介の顔を横目に会計をした。
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