12月のひまわり
記憶
ピッピッピッピッ…
規則正しい機械音が響いている
だんだんと視界がぼやけていく
目の前にはカノジョの姿
『……たね…』
何かを言っているけれど
よく聞き取れない
待てよ…何だよっ
必死にカノジョに近付こうと手を伸ばした
「『ーーーーぉっ』」
ピピッピピッピピッピピッ
部屋中に響く目覚ましの音
天井に手を伸ばして"カノジョ"を求めている手がぼんやりと映る
「…夢?…」
まだ夢と現実の狭間を彷徨っている
気だるい身体を起こすと頬に涙が伝わった