12月のひまわり
急いで海中に潜り女を抱き抱える
気を失っているかと思ったけど…
以外なことに女は冷静に俺の瞳を見据えていた
海の中で絡み合う視線
―――これがカノジョとの出会いだった
苦しくなったのか女は口から空気の泡を零す
ハッと我に返って海面に引き上げた
『あんた何してんだよっ!』
ゴホゴボと必死に酸素を欲している女を足の付く所まで引っ張って行く
『死にたいのかっ!?』
『…死にたい…?』
オウム返しのようにその言葉を呟く女
視線を下にしたままだから表情は分からない