12月のひまわり
ずっと下を向いたままの女
『おい…』
低い声で呼ぶとスッと顔を上げた
『違いますよ?ただコレを取りに行ったんです』
ニッコリと微笑まれて差し出されたのは、ライムグリーンの石が付いたネックレス
『えっ…と』
『死にたいんじゃないですよ』
女は澄んだ瞳を細めて笑っている
『ーーーごめんっ勘違いしたっ!』
俺の早とちりだっ!!
自殺志願者かと思った
慌てて手を合わせて謝った
何度も頭を下げると楽しそうに笑った声が降りそそぐ
『こちらこそ海の中では助けてくれてどうもでした』
女も頭を下げてニッコリと微笑む
『ほんと…ごめんね』