12月のひまわり



『風邪引いちゃうよ』


ワザと躰を密着させる様にカノジョの横に座った

顔に張り付いた漆黒の髪を拭い

カノジョの頬に触れる



頬を親指で撫でた後…耳たぶを擽る



耳元に唇を寄せ呟く



『暖めてあげよっか?』



視線をカノジョに戻すと、ブラウンの澄んだ瞳が俺を見据えていた



『寒いの?』


カノジョが逆に俺に問いかける


『うん寒い…だから暖めてよ』


妖しく微笑みカノジョの首筋を軽くなぞった


"ピクン"と一度カノジョの躰が跳ねる



その直後、磯の香りが鼻をくすぐった

それに混じってカノジョが身に纏っているであろう香りがする


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