12月のひまわり
『…触んじゃねーよ』
肩に乗った手を払いのけ、決して凛湖の前では吐かないような
低い声でオヤジを威嚇する
『……』
『……』
重い空気が漂う中、消えそうなほど小さな声が響いた
『…お兄ちゃん?』
泣きながら二階から降りてきたのは妹の絢香
オヤジから視線を外し絢香を見て、更に言葉を失う
まだ8歳にしかなっていない絢香の頬は赤く腫れ上がっていた
一目見れば、どうしてそのような事になるのか理解出来る
『ーーーてめぇ!』
低い唸り声を上げながら、オヤジに掴みかかった