12月のひまわり
いつの間か凛湖が静止するかのように、俺の手に触れ
強い瞳でオヤジを見据えている
『父親は家族を守る為に居るんじゃないの?』
オヤジも虚ろな目を凛湖に傾けた
『家族の長っていうのは家族守る為にいるの
そして父親は優しくないとダメ
甘やかせって言ってるんじゃない
時に叱るのも愛情だと思う』
俺は凛湖がこんな凛とした表情で話すのを初めて見る
普段はやんわりと微笑んでいるのに
ちょっと驚いた俺は、オヤジを掴む手を緩めていた
『だけど"叱る"と"怒る"は違うんだよ
おじさんはただ自分の感情を弱い物にぶつけてるだけ
不満をぶつけて"怒っている"だけだよ』