12月のひまわり
凛湖はずっとオヤジに、強い瞳を向けながら言葉を紡ぐ
そして一息つき
もう一度、同じ質問を口にした
『おじさんはここで何をしているの?』
オヤジは力が抜けたように、床に崩れ落ちていく
凛湖に目線を向けると俺の視線に気付いたようで
俺をみて先ほどの強い瞳ではなく
やわらかい瞳を向け微笑む
俺はそんな凛湖を見て何故か泣きたくなる様な…
そんな感情が湧き上がった
"ぐすっ"っと鼻を啜る音で我に還る
そうだ絢香の手当て…
床に座り込むオヤジをそのままにし、絢香を抱き上げた
『…凛湖行こう』
凛湖に一声かけ自宅を後にした