12月のひまわり
夢に見た家族
オヤジのいる家に居たくもないし
絢香を居させたくもなかったので、取りあえず車に乗り込んだ
『凛湖なんかごめんな…醜いもの見せちゃって…』
後部座席にいる凛湖に向かって自嘲的な笑みを浮かべ
なるべく明るく言う
『……』
その言葉に凛湖は、眉を潜め哀しそうな顔をする
『…いいんです。それより絢香ちゃんの手当てしないと…』
凛湖は最後の方ではいつものように目を細め微笑んでくれた
なぜかちょっとだけホっとして絢香に視線を向ける
さっきよりも頬が赤くなってきていた
たぶん泣いている所為もあるけど
どうしようか…手当てする場所がないな
車の中は狭いしな…