12月のひまわり
『あの…よかったらウチに来ませんか?』
『いや…でも…』
さすがにこれ以上迷惑をかける訳にもいかない
『絢香ちゃん…人に見られる訳にはいかないでしょ?
ウチだったら薬もあるから…ね?』
俺と同じ考えだったみたいだったけど
ちょっとだけ考えて、お願いする事にした
「迷惑」とかよりも今は絢香の事を考えなきゃいけない
鍵を回し、凛湖の家に向かって車を走らせる
凛湖の家に付く頃には、綺麗な夕暮れ空に変化していた
絢香もだいぶ落ち着いて来ていて
笑ってはいなかったけど、凛湖の手を握っていた
いつもだったら凛湖の家の傍に車を止め、見送るけれど
今日は空いている駐車場に止め、車から下りる