12月のひまわり

家族



「ただいま~」


「お兄ちゃんお帰り~」

キッチンの方からパタパタと音をさせながら近付く足音



「ほれ、絢香(アヤカ)土産」


ニコニコしながらエプロンで手を拭く妹に花束を渡した


妹のアヤカは『キレイ』とダリアの花びらを摘みながら微笑んでいる


「あれ?絢香学校どうした?」


時計を見るとまだ14時を回ったところだった



「もぉ~今日は午前中で終わるって朝言ったじゃん」


少し頬を膨らませながらまたキッチンに消えていく絢香


妹の絢香とは歳が11離れている所為か

小さい頃から俺に良く懐いて中学に上がった今も変わらず回りをちょろちょろしていた


< 5 / 55 >

この作品をシェア

pagetop