いたずら
りなは恥ずかしさ全開で見ているこっちまでその恥ずかしさに侵されそう



シーツにくるまって俺に背中を向けている



それが可愛いんやけどなぜか切なくて半ば強引にこちらに向ける


「や、先輩、りなほんま恥ずかしいです…」


「なぁりなちゃん、そろそろ先輩でなくて名前で呼んで?」


俺は頭を撫でながらりなにささやく


「え?そんなんめっちゃ照れます!!恥ずかしいです」


またシーツにもぐっていく

「あかん。早よ呼んで?」


りなのまんまるな目が少し怯えるように

でも真っ直ぐ俺をみて



「ま…や…先輩?」



「ううん?」


もう一度サイソク



「まや」



小さく消えそうな声で確かに呼んだ



愛するヒトに名前を呼ばれるだけでこんなに嬉しいってりなが初めて教えてくれた



ある意味俺も今日がはじめて


なんかな?


年下のこのコに教えられること


これからもいっぱいあってほしいな



「ありがと。りなはイイコやね。これからもよろしくね」



「どしたんですか?先輩?こちらこそよろしくです」
俺だけの笑顔


続けてモジモジしだした


「あ…先輩…ぢゃなくてまや、

えーと、うーんと……。」



「どしたん?」



りなは


「大好き」


と俺の胸に顔をうずめた


やばい、心臓の音聞かれる

だってその一言で今にも皮を破って心臓が出てきそうなくらい脈打っとるけん



それにりなを強く押し当てて


「俺も」



と応えた
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