隣の甘々彼氏 -甘すぎる危険な毎日-


すると前川は何か言いたげな……でもどこか寂しそうに笑った。


なんでそんな…悲しそうな顔するの?



「…そろそろ帰るか」

「え?もう?」

「時間見てみな?」



ケータイを開くと、時間はすでに午後7時を過ぎていた。



「もうこんな時間!?」

「あぁ。明日も勉強する?教えるけど」

「じゃあ…お願いします…」



窓から外を見ると辺りは真暗。



「え―…どうしよう…」

「なにが?」

「あたし…暗いの苦手なの…」

「…送ってこっか?」

「え!?」



…送ってくれるの?



「いいの!?」

「まぁ…家どこ?」

「えと…あっち…」

「俺もあっちだから…方向は一緒」

「前川って徒歩?」

「俺は自転車」

「あたし徒歩なんだぁ…」

「二人乗りしてけば早いな」

「でも悪いよ…あたしもこれから自転車にしよっかな」

「ダメ」

「へ?」



なんであたし拒否されるの…?



「ダメだから。徒歩で来て」

「でも…元々遠いし…」

「明日から送ってくから」





< 13 / 201 >

この作品をシェア

pagetop