隣の甘々彼氏 -甘すぎる危険な毎日-
『どっか行きたい?』
「えぇ…学校でいい…」
『学校!?つまんねぇなぁ』
「…1人で行けば?」
『………学校でいい』
「あっそ」
冷たい言葉しか言えない。
こんなあたしを好きになってくれる人なんて、いるわけない。
『…って。聞いてる?』
「え、なに?」
『…いや、いいよ』
「うん?わかった」
『じゃあそっち行く』
「え!?家もう出たよ?」
『昨日のルート?』
「ん…そうだけど」
『じゃあ後で合流な』
「え…道わか……あ…切れた…」
道…わかるのかな?
まだ1回しか通ってないのに…。
とりあえずあたしは道を変えず、昨日と同じルートで学校に向かった。
「…来ないなぁ……」
やっぱ道わかんないのかなぁ。
「…前川ってバカだなぁ…」
「誰がバカだって?」
「え…」
塀の影から出てきたのは―――…
「まま…前川!?」
「…おはよう」
「お…はよう……」