隣の甘々彼氏 -甘すぎる危険な毎日-
でも…好きな人…いるんだ…。
なんだか胸がきゅうっと締め付けられる感じ…。
どうして…?
「…あ!!もう降ろして!!!!」
「え?なんで?」
「もう学校そこじゃん!!朝練とかしてる人に見られたら…」
「…別に……俺はいいけど?」
「えっ?」
へ?やばいでしょ?
前川だって好きな人に見られたら誤解招いちゃうかもしれないよ?
ダメでしょ?やばいでしょ?
「とっ…にかく…降ろして…」
「…」
「ちょっと!!前川ってば!!!!」
「…わかったよ……」
校門の少し手前で、やっと前川は止まった。
「…先教室行くね?」
「…あぁ……」
…なんでそんな不機嫌なの?
前川ってわかんない。
あたしは先に学校に入り、教室に向かった。
「あら?大野さん?」
あたしを呼び止めたのは保健の西野奈津(にしのなつ)先生。
ロングヘアーで腰まである髪に、大きな瞳。小柄で、先生だけど、凄く可愛い。年齢はまだ22才で今年赴任してきた新米さん。