隣の甘々彼氏 -甘すぎる危険な毎日-

チラッと前川の方を見た。


なにあの人…感じ悪そう。


前川はにっこりと微笑んだ。


目…笑ってないよぉ。


周りの女子はあたしを睨み付けているため、前川の不気味な笑いに全く気付いていない。


あの人…相当な悪だよぉ。



「心華…あの人とんでもないよ」

「美愛？何言ってんの？前川くんは確かに無愛想だし、本性とかはわかんないけど、そんなハッタリファンに聞かれたら大変だよ」

「…ファン？」

「そ。誰かがファンクラブ作ったらしいの。っていうかその話し方やめたら？」

「…だって…まだ人いるし」



…実はあたしは凄い口下手。だから素顔で話したりできない。素顔を知ってるのは心華だけ。


前川みたいなタイプは…苦手。



「あたしは前川くんパス。もっと優しくて、独占欲が強い方がいいな〜」

「…独占欲かぁ……」



あたしもそうかも…。