隣の甘々彼氏 -甘すぎる危険な毎日-
誰だろ?こんな時間に…。
逆光で…顔が見えない。
ズボンだ…男の子?
「大野?何してんの?」
「え?」
こ…この声…まさか…。
「…前川………」
…なんで前川なのぉ……。
「何してんの?」
「あんたには関係ないでしょ」
「ふ―ん…勉強か……なんでもう勉強なんてしてんの?」
「あたしはあんたみたいに賢くないから受験勉強しなきゃいけないんです―っ」
…そう。前川が人気な秘密。
顔。それから成績に運動神経。
女子は男子の理想が高い。
かっこよくて、賢くて、優しくて、運動神経良くてとか…そんなのいるわけないのに。
「あ、ここ間違ってる」
…そういえば前川がいたんだ。
すっかり忘れてた。
「え…どこ?」
「ここ、ここ」
前川はそっと近づき間違ってる所を指差した。
ちょ…近いんですけど…。