無題
そんなあるひ

とうさまがひとりのおんなのひとをつれてきました

かみのながいきれいな

でもぎらぎらとひかるこわいめをした

おんなのひとでした


「とうさま、このひとはだぁれ?」


「おまえたちの、あたらしいかあさまだよ」



ちいさなおとうとたちは

てをたたいてよろこびましたが

しょうじょはかなしくなりました


とうさま、どうして――?

だって、わたしたちのかあさまは


―――――ひとりだけなのに
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