地球の勇者と宇宙戦争

ルカ：

私が海に身を沈めたのは、この声から逃げる為だった。
力を手にした代償は、あまりにも大きかった。
寝ていても、耳を塞いでも、それは聞こえてくる。
誰にも、この辛さはわからない、たとえ、ナタクにも、伝わらない。
何度、強くなろうと、心に誓ったか。
でも、負けてしまう、知らない誰かの心の声は、
殆どが、暗く、沈んでいて、私の心まで、一緒に暗く、沈んでいく。
ルカ「だから私は、貴方達を守ろうなんて思っていないから。」
そう、誰にともなく呟く。
気がおかしくなりそうだ。

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ダーカワ星の王「信じられん、我等が誇る第一艦隊が、たった一人の地球人に全滅させられただと。」

地球から帰還したダーカワ星人は、すぐに地球での出来事を、ダーカワ星の王に報告していた。
ダーカワ星人「はい、若い女で、燃える剣を使って、信じ難いスピードと威力の攻撃を仕掛けてきます。もはや、あの力は、人間と呼ぶより、兵器と言った方が正しいかと思われます。」
モニターには、ルカが大砲を破壊するシーンがくり返し流されている。
ダーカワ星の王「なんという事だ。作戦を練り直せ！宇宙戦争が初まる前に、なんとしても地球を制圧し、我等の配下におくのだ！地球ほどエネルギーに満ちている星は無い。地球は、技術力次第で、凄まじい兵器にも、素晴らしい環境の居住区にもなる。戦争に勝つ為のカギなのだ。」
ダーカワ星人「はっ」
すぐに、地球侵略対策会議が行われた。
会議員「実験段階ではありますが、人工知能ＡIを使い、アンドロイドを作り、スパイとしてその女に近づかせ、完全に密着状態の時に爆破させる、というの はどうでしょう？」
これはＢ案として採用された。
会議員2「また艦隊を地球に送り、女を宇宙空間に誘い出した後、今度は、星自体を破壊する威力を持ったアトミック砲で跡形も無く、破壊するのです。」
これはＡ案として採用された。
ダーカワ星の王「Ａ案とＢ案は同時進行とする。失敗は許さんぞ！」