線香花火~ひと夏の小さな恋~
私がせっかく話しているところに飛び込んできたのは、奈々子の彼氏、大木健也。通称、ケンちゃん。

ケンちゃんは、親友の奈々子の彼氏だけあって、私の親友でもある。

明るくて、オテンパ。ムードメーカー的存在。

「ちょっと、ケンちゃん!今、せっかく話し込んでたのに~。」

「ごーめーんごめんっ!奈々子と杏李ちゃん見つけたから思わず。」

ケンちゃんは、恥ずかしそうに笑いながら頭をかいた。

「もう、健也。ちょっとくらい空気読みなさいよ。」

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