線香花火~ひと夏の小さな恋~
その日の放課後、私は部活で遅れたので、ちょっと急ぎ足で昇降口に向かった。

もう、ほとんどの人が帰っていったせいか、学校はとっても静かだった。

靴を履き替え外に出ると、門のあたりで優馬が待ってる。

あ、ちょっと機嫌悪い??

「優馬!行こっ!」

私は、気軽に優馬の肩をポンっと叩く。

「おっせーよ。もう何分待ったと思ってるんだ。」

「ごめん・・・」

やっぱりちょっと怒ってるようだ。
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