雪の種




「どんなところ?」



「一言で言えば楽しい。お前は?何中?」




―――――ッ!


微かに動いたと思った秒針がまた止まった。

幻でも見たのかな。

風見君にはなんて答えればいいんだろう。



見上げた星空に雲がかかった、そんな星、見たくなくて起き上がる。



「お前じゃないよ。翼。あたし中学行ってないの…」






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