もう一度トナリに座らせて


気づけばあたしは廊下を走って屋上まで来ていた。



「頭…痛いよ…」



屋上のフェンスに背を向けて座ってみる。



「あたし何やってんだろ…」


せっかくみんなと会えたのに。

なのに彼氏がいたことを忘れるなんて。



「…最低すぎる…」




最低なのはわかるのに、思い出せない。


思い出そうとしても頭が痛くなるだけ。



事故だってわからないし教えてもらってない。


友だちは忘れてないのにあの人のことは忘れている。



神様はあたしに何がしたいの…?















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