3番目の高度合成数。-年下のキミと-
だって、ビックリした。
大志くんに彼女がいたことに。
――そして、それにショックを受けている自分に。
彼女でしょ? って聞いても、違いますって答えが返ってくるかな、なんて思った。
彼女、いたんだ。
そっか……。
あんなカッコ良くていい子だもん、当たり前だよね。
大志くんに彼女がいるなんて、そんな素振りなかったから、ただ驚いただけ。
そう、驚いただけ……。
タクシーが信号待ちをしているとき、携帯が震えた。
……着信。
大志くん……? そんな風に思いながら携帯を開いて動きが止まってしまった。
「何てタイミングの悪い……」
それは久しぶりの朋くんからの着信。
「って、タイミング悪いって何よ……」
自分の発言に苦笑して、通話ボタンを押す。