3番目の高度合成数。-年下のキミと-

 自転車に乗っている間、大志くんは黙ったままだった。


 私もその空気に逆らず、何も言えない。




「……」



 大志くんの腰に回している自分の手が、やけに緊張しているのが分かる。




 今までは何ともなかったのに……。




 触り慣れていないブレザーの感触のせいだろうか……。
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