3番目の高度合成数。-年下のキミと-
そんな顔しないでよ……。
大志くんの顔を見ていると、胸を締め付けられるみたいだった。
「分かった、行くよ……」
私の呟きに大志くんの表情が和ら(やわら)いで、やけにホッとする自分がいた。
「その代わり……美味しいピーチティ入れてもらうからね?」
「はい……!」
私が微笑むと、やっと、大志くんの顔に明るさが戻ったみたい。
大志くんが少し、はにかむように笑った。
「やっぱり僕、実句さんが好きです」
「そ、そんな満面の笑顔で言われても」
戸惑う私に、大志くんは口を開けて笑っていた。
な、何だか振り回された気分……?
でも、全然嫌な気はしなかった。