3番目の高度合成数。-年下のキミと-
「実句さん、ピーチティでいいですか?」


 ……ちゃんと昨日言ったこと覚えてるし……。


 真正面でニコニコと言われて、ちょっと恥ずかしくなった。



 ……だから、可愛いんだってば。


 可愛いだけ、うんうん。そうだよ。



 ひとりで頷いていると、大志くんが「実句さん?」と顔を覗き込んでくる。


「……!!」


 すぐ近くに大志くんの顔があって、ビクッと大袈裟に、身体を後ろに引いてしまった。



 しまったっ。



 私バカだ。意識し過ぎだっ。




 気まずい思いで大志くんを見ると、大志くんは目を丸くして私を見ていた。
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