3番目の高度合成数。-年下のキミと-
「……」


 大志くんまで気まずく思っちゃうんじゃないか、なんて心配だったのに。



 ――。



 大志くんがフッと笑みを零した。




 その笑った表情に思わずドキリとしてしまう。




 でも、なんで笑われたんだろう……。私は首を傾げる。



「ごめんなさい、嬉しくてつい」


 大志くんは私にだけ聞こえる小さな声で言うと、口元を緩め、紅茶の準備に取り掛かった。



 う、嬉しくてって……な、何がっ……?



 私は一人、顔を赤くして……マスターに気が付かれないようにお店の奥を眺める振りをしていた。
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