3番目の高度合成数。-年下のキミと-

『実句さん、お酒、飲んでます?』

「へ? あ、うん」


 あれっ、またバレた? 大志くんてば何でそんなに鋭いんだろう。




『……もう家ですか? 彼氏さんと、デート中?』



「まさか~。今は一人で駅から歩いて帰ってるところ~」



『まだ駅の近くですか? ……送りますから、待っててください』


 大志くんが本屋の外に出たらしく、車が通る音がする。



「えぇ? いいよ、そんな」

『ダメです。待っててくださいね』

 少し強い口調で言い切られ、場所を伝えるとすぐに大志くんが自転車で現れた。




「早~っ」

「こないだ一緒に行った、そこの本屋にいたんで」

 制服姿の大志くんが大通りの方を指差す。


 なるほど……。

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