3番目の高度合成数。-年下のキミと-
「ごめん……」
私が謝ると、朋くんが布団を掛けてくれる。
「いいから、寝てろ」
ぶっきらぼうに言いながらも、頭を撫でてくる手は優しい。
ベッドに腰掛けた朋くんは、こんな時でも落ち着いて見えた。
……っ。
頭痛に顔をしかめる。
熱が上がっているのが自分でも分かる。
「風邪引いたみたいだな、病院行くか?」
「ううん、大丈夫……」
朋くんが額にあてる手のひらがヒンヤリして気持ちいい。
首を横に向け、朋くんの姿を見た。
「朋くん、スーツだね……」
……もしかして。
「あぁ……。午後に本社に行って、帰らないといけない」
やっぱり、また仕事なんだ。
体がどんどん重くなっていく。
「そっか、大変だね……」
私がそう言うと、朋くんは眉根を寄せた。