3番目の高度合成数。-年下のキミと-

 目が覚めると、もう午後二時になっていた。


「いたた……」


 痛む節々に耐えながら体を起こす。






 朋くんはいなかった。






 テーブルを見ると、お粥がよそられたお茶碗が置いてある。その横には風邪薬。


 お粥といっても、インスタントを食器に移してくれているだけのものだけど。




 ――朋くん、買ってきてくれたんだ……。



 額にはいつの間にか、冷却ジェルシートも貼られている。




 自分の頬にそっと触れてみた。



 さっき朋くんがキスをした場所……。





 "風邪がうつる"




 違う。





 咄嗟に避けてしまった。



 そんなことをしてしまった自分に驚いた。
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