3番目の高度合成数。-年下のキミと-
大志くんが驚いたようにパッと顔を上げる。
初めて見る私服姿だった。
黒いパーカーにジーパンというラフな格好が、高校生っぽいなと考えながらドアをさらに押し開けると、大志くんがサッと、押さえてくれる。
「ごめん、ホントひどい顔してるけど……」
オズオズと見上げると、私の顔を見つめる大志くんは眉を下げて、フルフルと首を横に振った。
「そんなこと、ないです」
優しく微笑む表情に胸が苦しくなる。
わざわざ心配して来てくれたんだよね……?
その気持ちにまた、ウルっとしてしまう。
「……っ」
大志くんがまた眉を下げた。