3番目の高度合成数。-年下のキミと-
「試験なんて、もう、どうでもいいんです」
大志くんが珍しく、とても投げやりな調子で言葉を吐いた。
ちょっと目を丸くしてると、大志くんがハッとして頭を下げる。
「あ、すいません。何でもないです」
何でもないはずないよね?
何でもない振りもして欲しくないし。
気になるし……。
「大志くんの話、聞きたいけど……」
そう顔を覗き込むと、大志くんがカァッと赤くなった。
そして、気まずそうに顔を横に向ける。
「ちょっと父さんにムシャクシャしてて」
「おじさん?」
頷く。
「どうしても、情報処理の専門学校行くこと認めてくれなくて……」
「大学に行けって?」
「はい……。さっきも全然聞く耳持たずにITなんてくだらない、の一言でした」
くだらないかぁ……。
さっきの朋くんの電話を思い出す。