3番目の高度合成数。-年下のキミと-
 おじさんは終始笑っていたし、大志くんに「言う通りにしろ」だなんて言ってる顔はあまり想像できないけど、大志くんの方はおじさんをあまり見ないようにしていたみたいだった。


 食べ終わって帰ろうとすると大志くんが席を立った。


「待っててくださいね」

 そう言って勢いよくキッチンから出て行く。


「大志ってば、まる分かりだわー」

 おばさんがクスクス笑って、大志くんの出て行った方を眺める。

「おばさんは大志が嬉しそうだから歓迎だけど」

 そうチラリ、と私の顔を覗き見る。


「えーっと……」


 何のことを言っているか分かってしまい、顔が赤くなってしまう。


「あんな子どもの相手させたら、実句ちゃんに失礼だろう」

 すかさずおじさんが、呆れたように口を挟んだ。
< 224 / 333 >

この作品をシェア

pagetop