3番目の高度合成数。-年下のキミと-

「こんばんは」

 私の意図が通じなかったらしい大志くんが、爽やかに挨拶してきた。


「こ、こんばんは」

「実句さん、もしかして今帰りなんですか?」

「う、うん」


 チラリと見ると、置いてけぼりをくらった友人二人は呆気に取られてこちらを見ている。



「大志、知り合い?」

 谷口くんじゃない方の男の子が大志くんの隣にやってくる。

 谷口くんの方もやってきて、私にニコヤカに声をかけてきた。


「こんばんは、お姉さん」

「こ、こんばんは」



 目の前に男子高生三人に立たれると、ちょっと萎縮しちゃうんですけど。



「二人とも、向こう行けよ」


 大志くんが左右に冷たく言い放った。


 普段聞く声色と違いすぎて、ちょっとビックリする。




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