3番目の高度合成数。-年下のキミと-

 なんで、朋くんは隠したいのかな……。


 私ともし別れたら、恥ずかしいから? カッコ悪いから? 体裁が悪いから?


 どうして?


 朋くんの中では、別れることが前提なんだろうか。



「はい」

 大志くんが左手を出した。

「え?」

「実句さん、手、寒くないですか?」

「……」

 今日は、手を繋ぐほど寒いわけじゃない。

 だけど、私は「寒いね」と言って、大志くんの手を取った。


 何をしてるんだろう、私。


 そう思いながらも、胸の中にはフワフワとしたものを感じていた。




 そう、これは――。



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