3番目の高度合成数。-年下のキミと-

・見上げた天井



 朋くんに会わなければいけない、なんて思っていても、そう簡単にいかないのが現実。


 電話をしても、まともに話をすることなんて無理だろうし、朋くんがこちらに来るというのを待つしかなかった……。


 会わなければ、と思ってから三日が過ぎているのにその気配はなくて。


 『cube』にも行けず、気ばかり焦っていた。


 今まで何ヶ月かに一度しか会えなかったくらいだから、何日後になってしまうんだろう……。




「今日は暇だね~」


 FAXする通りがかりに、立ち止まったリナが声をかけてくる。


「そうだね、全然電話鳴らないね」

 だから余計、モヤモヤした思いに囚われてしまう。

「これ、新作のチョコレート、今日買ってきたの」

 なんて新味のチョコを渡してくるリナ。リナの引き出しはお菓子だらけだ。
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