3番目の高度合成数。-年下のキミと-
「帰ろう? 心配させちゃダメだよ」
「もう、顔、合わせられないです……」
ボソリと大志くんが呟く。
そりゃ帰りにくいよね……。
「でも、ここにいつまでもいられないよ? 一緒に家まで行くから」
「いえ、そんな……大丈夫です」
「ほっといたら、家、帰らないでしょ?」
黙る大志くんの頭を、繋いでない方の手で撫でる。
大志くんが少し怪訝そうに私を見上げた。
「子ども扱い……?」
あれ? ちょっとムッとしてる?
そんな表情が可愛らしく見えて安心した。さっきの悲痛な表情から比べると、随分柔らかいものになっていたから。