3番目の高度合成数。-年下のキミと-
次の日の土曜日、『cube』に行くと大志くんの顔が晴れているようだった。
「実句さん、昨日はありがとうございました。
父さんが自分から僕の進路の話を聞いてきてくれて。
まだ賛成はしてくれてないけど、耳を傾けてくれました」
そう照れくさそうに笑うエプロン姿の大志くんに、私も嬉しさを隠せなかった。
少しでも大志くんの役に立てたというのも嬉しかったけれど、大志くんの未来に可能性が出たというのが一番嬉しかった。
「良かった!」
小さく拍手を送る。
そんな私を見て、大志くんは目を細めて微笑んでいた。