3番目の高度合成数。-年下のキミと-
「そういえば、実句さん、さっき勉強詰まってませんでした? なんか途中から進まなくなってたみたいですけど」
大志くんの言葉にハッとする。『cube』で勉強してた箇所を思い出した。
「そうそう、聞きたかったの。ここ」
言いながら問題集の分からない部分をパラパラと捲った。
どれどれ、と覗き込む大志くんの髪が頬に触れる。
ドキリ、としつつ、それが嬉しい自分がいる……。
「あぁ、ここですか。ここは……」
静かに説明してくれる大志くんに思わず見惚れてしまった。
前よりカッコよく見えてしまうのは、ひいき目だろうか?
長い睫を見つめていたら、その目がこちらを向いた。
「……聞いてます? 実句さん」
「あ、うん」
半分聞いてなかったけど……。