3番目の高度合成数。-年下のキミと-



 土曜日になった。



 窓から外を覗くと、昨日の天気予報通りに雨が降っている。

 夕方には止むらしいけど、私たちが出掛ける時間が一番降るらしい。


「ま、室内だからいっか」


 せっかくの日だけど、逆に空いてていいかも知れない。


 大志くんとどこかに行くなんて、あの図書館以来だった。


 まだ十二時だけど、ほぼ支度が終わってしまった自分を鏡で見る。

 どんだけ楽しみにしてるの、私……。


 自分に呆れていると、携帯が鳴った。


 誰だろう? 大志くんはまだ学校のはずだし。

 暢気に画面を覗いて、手にした携帯を思わず落としそうになる。




 着信の相手は……朋くんだった。


< 301 / 333 >

この作品をシェア

pagetop